理事長挨拶

特定非営利活動法人 障害者アクアレッスン ミラクルスイミー理事長

           谷内 祐子(YUKO TANIUCHI)

はじめまして。
特定非営利活動法人 障害者アクアレッスン ミラクルスイミー理事長の谷内祐子です。

私は幼少の頃から学生に至るまで競技水泳に没頭する毎日を過ごしておりました。
現役当時は目標に向け、技を磨きいかに速く泳ぐか、ということばかりを考えておりました。
そんな私が障害者水泳に出会ったのは、結婚を機に秋田に移り住むようになってからでした。
子供を三人授かりましたが長男は知的障害をもって生まれてきたのです。

ある日息子の通っていた特別支援学校で水泳教室のお手伝いをした時に、活動的とは言えない彼が、水の中では本当に活き活きとした表情を見せて、活発に体を動かしてくれたのです。そしてほとんどの生徒も長男と同じく、いい笑顔や動きを見せてくれました。
その時思ったのが、水には不思議な力があるのではないかということでした。
そしてこの子供たちが自己表現できる場所を提供し、水泳の楽しさをもっと伝えたいと考えたことがミラクルスイミーを立ち上げる原動力となったのです。

水中は陸上と違った環境を、障害の有無に関わらず与えてくれます。水の特性である浮力や水圧、抵抗が生じることは皆同じです。その特性をうまく利用することで障害を持った方にとっては自己表現の場として最良の環境となるのです。水の中は究極のバリアフリーです。

私たちミラクルスイミーは、一人でも多くの方が水を楽しみ、充実した社会生活を送っていただけるよう指導を行っております。
泳げるようになるまではマンツーマンレッスンで個々の障害に応じた指導を行いながら、コミュニケーションを育み水の楽しさを伝えていきます。
その後のグループ指導では、各種大会に向けた取り組みは勿論、体力強化や仲間づくり、社会性を養うことを目的としております。

今般、このような活動を評価いただき、『平成29年度「障害者の生涯学習支援活動」に係る文部科学大臣表彰』を受彰いたしました。
これもひとえに活動に支えてくださる皆様のご理解ご協力のおかげと深く感謝申し上げます。

今後もミラクルスイミーは水泳を通して障害者の方々の学びの場を提供し、一人ひとりの人生がより豊かなものになるよう力を注いで参ります。
そしてノーマライゼーションを図り、障害者の社会参加の一助になるよう、これからも貢献したいと考えております。

今後も変わらぬご支援、ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

理事長の経歴

東京都出身
春日部共栄高等学校卒
日本体育大学女子短期大学卒 
Akita Para Swin 基金 理事長
(一社)秋田県水泳連盟  常任理事  障がい者委員長・女性アスリート支援委員長

*経歴*
第 2 回 アジア選手権   ソウル大会   日本代表
第62回 日本学生選手権 50m自由形  優勝
第43回 国民体育大会  200mリレー 日本新記録樹立 
                     (埼玉県チーム)
日本スポーツマスターズ2016秋田大会  50m自由形 優勝
                    100m自由形 優勝
                              他


*資格*
(公益財団法人) 日本パラスポーツ協会公認 上級パラスポーツ指導員
(一般社団法人)日本パラ水泳連盟 公認障がい者水泳指導員 中級
(公益財団法人) 日本スポーツ協会 公認 スポーツ指導者 水泳指導員
(公益財団法人) 日本水泳連盟 公認 競技役員・審判員



水を楽しむ長男